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ロジックだけでは、人は動かない。― 私が舞台演出の全てを注ぎ込んで、スタートアップの「伝え方」を再発明する理由

こんにちは。初めましての方も、そうでない方も、株式会社kotosakAのCEO、舞台演出家、ピッチトレーナーの三浦と申します☺️

私のキャリアの原点は、舞台演出家です。
そして現在、その経験のすべてを注ぎ込み、スタートアップのためのピッチ・コミュニケーションをデザインする会社を経営しています。

「え?なんで、舞台演出家がスタートアップ支援?どゆこと?」

と、多くの方がそう思われるかもしれません。

今日は、なぜ私が、アートとビジネスという、全く違う世界に見えるこの二つの領域に、同じように情熱を燃やしているのか?

そして、私たちがどのようにして、起業家の皆さんの「想い」を「成果」に繋げているのかをお話しさせていただけたらと思います。


きっかけは、あるピッチコンテストで感じた「違和感」

画像

私は、コロナの時期、舞台の仕事が全部なくなり、不安を抱えつつも暇をしていました。

そんな時に、たまたま動画を観ていて、出会ったのがスタートアップのピッチコンテストでした。

会場の規模も大きく、新しいものに情熱を燃やしてピッチをするスタートアップの皆さんの姿は、めちゃくちゃかっこよかった。


本気で日本から世界を変えようと突っ走っている人たちがこんなにたくさんいる!

その事実に、本当に驚いたのです。

しかし、夢中になってピッチコンテストの最後まで見終わった時、私は心には、一つの違和感がありました……。

それは↓


中身がめちゃくちゃ良いのに、ピッチが心に届いてこない!

ということでした。

完璧な事業計画。美しくデザインされたスライド。淀みなく語られるロジック。
客観的に見て非常によく出来ていました。
しかし、聞き終えた私の心は、不思議なほど何も動いていなかった。

理由は簡単で、『伝え方』が練りきれてなかったこと。本人の事業を表す最適な表現ではなく、誰かに押し着せられた表現。
これでは、新しい時代を創ろうとしているこの事業の良さも、これを伝えようとしている本人の良さも伝わらないじゃないか!と怒りすら覚えました。

私たち演劇人は、

どうしたら伝わるだろう?
どうしたらよりお客様の心を動かせるだろう?
どうしたらお客様にとって一生忘れない体験にできるだろう?

そんなことこねくり回し続け、3000年以上やっているアートです。
そんな演劇に20年以上身を置き、演出している私としては、こんな素晴らしい内容なのに、伝え方がもったいなすぎると思ったんです。


そもそも、なぜこんなことになっているんだろう?

アートとビジネスという違いはあれど、舞台もピッチも、限られた時間で聞き手の心を掴み、感情を揺さぶり、見たこともない世界観に巻き込み、記憶に残すという点では全く同じ。

しかし、多くのピッチが
「正しい情報を伝える」という『発表』に終始し、「人の心を動かし、行動を促す」という『表現』にまで昇華されていないし、しようとしていない。

素晴らしいアイデアと情熱を持つ多くの起業家が、正当な評価を得られていない最大の原因は、これだ。と直感したのが、僕の今の事業の原点です。


「WHY」から始める、私たちのシナリオ設計

私たちのメソッドは、いわゆる「話し方教室」とは全く異なります。
私たちはまず、クライアントである起業家の皆さんに、徹底的にこう問いかけます。

「このピッチは誰に何をお届けしたいのか?」
「あなたは、なぜ、その事業をやるのですか?」

このような問いかけから、そして対話を徹底的に行います。

実は、この根源的な「WHY(動機)」は、お芝居の役作りの時にも掘り返す、最も重要なことです。
「なぜ、私の役は、こんな行動を取ったのか?」「なぜ私の役はこんなことを言ったのか?」細部に至るまで徹底的に掘り返し、役と対話すること。それこそが、台本の言葉を自分の言葉を本物に落とし込むための、表現の核になります。。
そして、これはお芝居に限らず、ピッチにおいても、話す言葉を、体重の載った力のある言葉にするための核になるのです。

私たちは、そのWHYを深く、深く掘り下げ、そこから揺るぎない「コンセプト」を練り上げ、そして、そのコンセプトを軸に、聞き手の感情がどう動くかを緻密に計算し、ピッチ全体を一本の「物語(シナリオ)」として再構築していくのです。


ロジックに、パッションの血を通わせる「演出」の技術

「ロジカルな説明」と「情熱的な語り」は、二者択一ではありません。
強固なロジックという骨格に、熱いパッションという血を通わせる。その両方が見事に融合して初めて、ピッチは聞き手の心を貫く力強い生命を宿します。

私たち演出家は、役者(起業家)の個性を最大限に活かすプロです。
あなたの声のトーン、話す間の取り方、視線の配り方、立ち居振る舞い。そのすべてを客観的に分析し、あなたの「WHY」が最もストレートに、かつ魅力的に伝わる「表現」を一緒に探し出し、磨き上げていきます。

それは、誰かの成功事例を真似るのではなく、あなただけの、あなただからこそできる、最高のパフォーマンスを創造するプロセスです。

私たちは「先生」ではなく、ゴールを共にする「伴走者」です

私たちのゴールは、ピッチを上手にさせることではありません。
その先にある、資金調達の成功、事業の成長、そして、あなたが描くビジョンが実現すること。それこそが、僕たちの唯一のゴールです。

だからこそ、僕たちは一方的に教える「先生」にはなりません。

あなたという主演役者が最高の輝きを放てるよう、脚本作りからリハーサル、そして本番のその瞬間まで、共に悩み、考え、舞台の成功を信じる「演出家」であり、「伴走者」として、あなたの隣に立ち続けます。

もし今、あなたがご自身の「伝え方」に限界を感じ、その価値が世界に届いていないことにもどかしさを感じているなら。

ぜひ一度、私たちにあなたの話を聞かせてください。
あなたのコトバには、まだあなたが気づいていない、人の心を動かす無限の可能性が眠っているはずです

ビジネスピッチのパーソナルトレーニング『kotosakA』kotosaka.website

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