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#1 プロダクトは最高なのに資金調達できない、たった1つの理由

こんにちは。初めましての方も、そうでない方も。

株式会社kotosakAのCEO、三浦と申します。

私の仕事は、プロの舞台演出家として活躍した経験を活かし、スタートアップ

の皆さんが持つ「価値」を最大化する「伝え方」をデザインする、ビジネスピッチのトレーナーです。

これを読んでいるあなたも、きっと寝る間も惜しんで創り上げたプロダクトやサービスに、絶対の自信を持っているはずです。その情熱は、何よりも尊いです。

しかし、もしあなたが「どんな話し方をしてても問題ない。このプロダクトの素晴らしさを理解してもらえれば、資金は集まるはずだ」と思っているのなら、それは残酷な真実を伝えなければいけません。

投資家の皆さんが本当に見ているのは、あなたのプロダクトやアイデアの奥にあるものということです。


投資の世界の真実:
「馬」ではなく「騎手」に賭ける

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ベンチャーキャピタルの世界には、古くから伝わる格言があります。

“Bet on the jockey, not the horse.”
(馬ではなく、騎手に賭けよ) 


これは、どんなに優れた事業アイデア(馬)があっても、それを乗りこなす起業家(騎手)が平凡であれば、レースには勝てないという投資哲学です 。

こんなの精神論だと笑いますか?

いいえ、これは明確なデータによって裏付けられた事実なんです。

885人の機関投資家を対象にしたある大規模調査では、実に95%のVCが、投資判断において「チーム」が不可欠な要素だと回答しました。
さらに衝撃的なのは、投資における「最も重要な単一の要因」として47%が「チーム」を挙げたことです。チームとは、人です。
これは「プロダクト(13%)」や「市場(8%)」を圧倒的に引き離す数字でした 。

つまり、投資家が本当に賭けているのは、あなたの「アイデア」ではなく、

「あなた自身」

という『人』なのです。


なぜ「人」なのか?その答えは「ピボット」にある

では、なぜ投資家はそこまで「人」を重視するのでしょうか?

その答えは、スタートアップの航海が、決して計画通りには進まないからです。

当初の計画が機能しないと悟った時、事業の舵を切り、新たな航路を見出す戦略転換を「ピボット」と呼びます 。そして、このピボットを成功させられるかどうかは、100%、チームの能力にかかっています。

その成功事例が、チームコラボレーションツール「Slack」です。

彼らは元々、『Glitch』というオンラインゲームを開発していました。しかし、ゲームは失敗。会社存続の危機に瀕した時、創業者のスチュワート・バターフィールドは、投資家であるベン・ホロウィッツにこう告げました。

「会社を畳んで残金を返すか、それとも、僕らが社内で使っていたこのコミュニケーションツールを製品化するか、道は3つだ」

ホロウィッツは、未知のツールではなく、困難な状況でも的確な判断を下せるバターフィールドという「騎手」とそのチームを信じ、再投資を決断しました。

その結果、Slackは史上最速で成長するエンタープライズ企業となったのです。

優れたチームは、たとえ乗っている馬が倒れても、新たな馬を見つけ出し、ゴールまでたどり着くことができる。だからこそ、投資家は「人」に賭けるのです。


投資家が求める「あなただけの戦い方」

では、投資家の皆さんに、「人」を見てもらうにはどうしたらいいのでしょうか?

それは、ロゴス・パトス・そしてエトスをベースにした、役作り、演技、演出を踏まえてピッチを作ることが大切です。

* ロゴス(論理): 「役作り」
これがなければそもそも成り立ちません。
誰が見てもわかるように論理を通し、ストーリーテリング的に整理すること。
これはピッチの骨格。いわば「台本」であり、「役作り」

* パトス(情熱): 「演技」
苦手な方も多いですが、感情です。
論理の通った言葉に、あなたの体重の乗せ、イメージを伝えます。つまり、「演技」。

* エトス(人格): 「演出」
これが何よりも大切。
あなたの人間性が伝わることです。
見せかけのカッコつけを捨てて、あなたの本質を活かしたあり方を追求すること。つまりは、「演出」。

多くのピッチでは、ロゴス(論理)までは、整理されていることは多い。しかし、そこから先のパトスとエトスが疎かになっています。

論理が通っていれば問題ないじゃないか?まだ、そう思ってる方も多いかもしれません。

そんな皆さんのために、パトスとエトスの重要性を、投資家たちの言葉で紹介させてください。
↓↓↓

Y Combinatorの創業者ポール・グレアムは、
「知性よりもやり抜く力が重要だ」
と語りました。

a16zのベン・ホロウィッツは、
「窮地でこそ真価が問われる「勇気」こそがリーダーの最初の美徳だ」
と断言します 。

Coral Capitalは
「Why you?(なぜ、あなたがそれをやるのか?)」が最も重要だと言う。


有名投資家である彼らは皆、創業者であるあなた自身を見ています。

あなたはやり抜く人間なのか?
あなたは信頼できる人物なのか?
あなたの本質はどこにあるのか?

ピッチやプレゼンという短い時間でそれを伝えるには、ロゴス(台本、役作り)、パトス(演技)、エトス(演出)が混ぜ合わせ、作り上げていくことが大切です。

これは正直、小手先のスキルや誰かの真似では決して構築できません。

なぜなら、表現に絶対解は存在しないからです。
あるのはあなた自身にフィットする
「最適解」のみなのです。


最後に:
あなたの物語の主役は、
あなた自身だ

私たちkotosakAは、単なる「話し方」を教える会社ではありません。

きちんと事業内容が伝わるように論理を磨き上げ、あなたの体重を載せた伝え方をトレーニングし、あなた自身の人間性が伝わる演出をつけます。

つまり、kotosakAはあなただけの「戦い方」を共に創りあげるパートナーです。

あなたの事業で、世界を巻き込んでいきたいと思いましたら、kotosakAにお問い合わせをしてください。

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